相続

遺言の基礎知識


遺言

  『遺言(ゆいごん・いごん)』とは、遺言者(遺言書を作成した者)が最終の意思を表明することにより、 遺言者が死亡した場合、一定の法律効果を発生させるものです。 法的に有効な遺言書がある場合、相続人はそれに従わなければなりません。

法的に有効な遺言


法的に有効な遺言を作成するためには、次の事項を守る必要があります。
  • 1.遺言書作成時に遺言能力があること
  •   15歳以上で意思能力が必要とされています。

  • 2.遺言として法的に効力のある内容であること

  • 3.法律で定めた遺言の方式、形式に従っていること
  •   「遺言はこの法律の定める方式に従わなければこれをすることができない(民法960条)」と定められています。

遺言で出来る事項

  遺言者の書いた内容がすべて法的な効力を持つとは限りません。 遺言書に書くことにより法律上の効力が認められる主な事項は以下のようになります。

  • 1.相続人の廃除及び廃除の取り消し
  •   遺言者に対し、虐待侮辱など、重大な非行をする相続人がいる場合は、相続人から廃除する旨の遺言ができます。 その場合は遺言執行者が家庭裁判所に廃除の申し立てをします。 また、生前にすでに相続人を廃除していた場合は、遺言で廃除を取り消すことができます。

  • 2.相続分を指定すること又はその指定の委託
  •   法定相続分を変更できます。 ただし、相続人は最低限保証された相続分(遺留分)があります。 遺留分を侵害された相続人が他の相続人に遺留分の請求をする可能性がありますので、遺言書作成にあたっては注意が必要です。

  • 3.遺産の分割の方法を指定すること又はその指定の委託
  •   遺産の分割の方法を定め、若しくはこれを定めることを第三者に委託することができます。

  • 4.遺産分割の禁止(死後5年以内が限度)
  •   遺産分割をめぐってトラブルが発生しそうな場合、自分の死後一定期間(最長5年間)、遺産分割を禁止する遺言もできます。 その間は相続人で共有させられます。

  • 5.子の認知
  •   事情により、生前に認知できない子供がいる場合は、遺言書で認知することができます。その場合その子供は非嫡出子となり、 相続分は嫡出子の2分の1となりますが、遺言により非嫡出子の相続分を増やすことも可能です。

  • 6.後見人の指定及び後見監督人の指定
  •   すでに配偶者が亡くなっていて、まだ子どもが小さい場合など、本人に代わって子どもの監護や財産管理を行う後見人を遺言で指定できます。

  • 7.特別受益の持戻しの免除
  •   被相続人が一部の相続人に事前に財産を与えていた場合、遺留分に反しない範囲で他の相続人に返す必要がないように遺言で示すことができます。

  • 8.相続人の担保責任の指定
  •   遺産の価値が低下した場合など、遺言により、その低下分を特定の人に負担させるなど担保責任の内容を指定することができます。 民法ではこのような財産の価値が減った分を他の相続人が金銭等で穴埋めするように定めており、これを「担保責任」といいます。

  • 9.遺言執行者の指定又はその指定の委託
  •   遺言の内容を実行してくれる人を遺言執行者として遺言書で指定することができます。  また、遺言で指定の委託をすることもできます。もし、遺言で指定していなかったり、指定後、遺言執行者が死亡などしていた場合は、 家庭裁判所に遺言執行者選任を請求することができます。 遺言執行者には基本的に誰でも(相続人や受遺者でも)なることができます。

  • 10.遺贈についての減殺方法の指定
  •   遺贈の減殺方法の指定は遺言によって行わなければならず、 それ以外の生前行為で指定することは認められません。 指定の方法としては、減殺すべき金額を遺贈ごとに指定したり、各遺贈に対する減殺の順番を指定したりすることが考えられます。

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遺言の方式

 遺言には、大きく分けて『普通方式』と『特別方式』という二つの形式があります。 普通方式の遺言には、自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言の三種類がありま す。  特別方式の遺言は、危急時遺言と隔絶地遺言があり、それぞれ一般危急時遺言 、難船危急時遺言と一般隔絶地遺言、船舶隔絶地遺言に分かれます。

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